第8回女性鍼灸師フォーラム学習会
医療従事者としてのカウンセリングテクニック学ぶ
日本鍼灸マッサージ新聞 03.04.20..
 女性鍼灸師フォーラムが4月20日、
神奈川県民サポートセンター(神奈川県横浜市)で第8回学習会を開催した。

 同フォーラムは、女性の健康管理に東洋医学が有用であることを一般に紹介しながら、女性鍼灸師同士の情報交換や交流を図っている。これまでの学習会では不妊症や月経困難症など主に婦人科疾患を取り上げてきたが、今回は『医療従事者を選んだあなたへ、カウンセリングテクニックって?』をテーマに、心理面から患者にアプローチする方法を探った。

           会場風景

 今回の講師は、思春期の少年少女対象のレターカウンセリングや成人対象のセルフケアといった各種プログラムを企画運営する民間非営利事業者ティーンズポスト代表の八巻香織さん。
 心と身体は切り離せないにもかかわらず、自分の身体を忘れて普段の生活をしている人が多いという八巻さんの講演は、深い呼吸などで身体に意識を向けてからだ感“を取り戻すことから始まった。
 八巻さんは、アルコールやギャンブルなどに逃げ込んで現実に向き合えない「否認」が増えている最近の傾向を説明し、「否認など言語化できない心の痛みが身体の痛みとして現れる場合も多く、そういった患者さんが鍼灸院にも増えてきているのではないでしょうか」と述べた。さらに、カウンセリングが盛んでない日本では、鍼灸院で患者の話を聞くことがその代わりとなっている現状にも触れた。
 一般的に誰もが他人から必要とされることに依存しがちなので、カウンセリングでは患者の痛みと自分を切り分けることが重要であり、対等な関係で感情をやりとりするために両者の間に境界線を引かなければならないと解説した。カウンセリングに来る人を治してあげようと働き掛けるのではなく、その人の力を信じて受け入れること、ただ一緒にいることが援助であると訴えた。
 また、相手のことを嫌だという感情を持ってしまう場合でも、その感情を否定せず認めることで、カウンセラーである自分を追いつめない接し方を見いだせると、すべての人間関係に通じる方法を示した。